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店主ブログ

北の国から

2020.4.9


かんどんかんどんとはぜんっぜん関係ない話。店からは遠くかけ離れた場所の話なので、ご注意を!

まず、『離れた場所』と言いましたが、ホント遠いです。はい、ココ!

日本地図で表すと遠さは一目瞭然、新潟県にある、僕の実家の話です。ここはかんどんかんどんから約250k。車で約5時間(時間帯によります。)そして徒歩なら2日と17時間!もちろん実際に歩いてみてはいません!当たり前です!!みんな大好きGoogleマップで調べたら一瞬で出てきました。超便利。

もっと近くでみてみましょう。

一気に近づきました💨どー見ても山です。【牧区高尾】ってのはココの地名です。この中の一軒がうちの実家です。ちなみに飛行機と電車の経路も調べてみましたが『経路がみつかりません』と、、。空港も駅も近くに無いですから!!最寄り駅でさえ、車で40分かかります。

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この実家ですが、見ての通りお隣さんが100メートル先、この地区の世帯数は20数件。

『限界集落』というやつです。分かりやすく言うと『もう、ほっといたらそのうち誰もいなくなってしまう集落』です。平均年齢は70歳以上。子供も少なく、世帯が増える事のない地域とされています。実際、ここ20年の間で半分以下になっています。画像の中に出てきている【活性化センター】という集会所、、『活性化』の文字が切ないですね、、。

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僕はココで6歳から18歳まで過ごし、自然の空気を惜しげもなく吸い、マイナスイオンを売るほど浴び、山の幸を腐るほど食べ続け、タヌキ、キツネ、ムササビ、フクロウ、熊、猿、イタチ、カモシカなどの野生動物に囲まれて育ちました😂


冬のある日、、。

いい例えのつもりなんで、とりあえずスルーしてください。

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そんな山のてっぺんみたいなうちの集落ですが、3年前から『うちの家族』と、同じ集落にあるネット通販のジャム工房を営んでいる『山帰来さんきらい』さんが発起人となり、【高尾お茶のみ散歩】というイベントを毎月一回行なってきました。

《山帰来さんHP

https://sankirai.jimdofree.com

【高尾】ってのは、先程説明しました通り、集落の名前。

【お茶のみ】ってのはそのまんまなんですが、コレはこの辺の文化なんでしょうか、、ご近所にたいした用事も無い(失礼💦)のに、伺ってお茶飲んで世間話してくという、田舎ならではのコミュニケーションです。

【散歩】というのは、そのお茶のみをしてハシゴするという意味です。

繋げて【高尾お茶のみ散歩】です。

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ざっくり説明しましたが、これって今の時代なかなか出来ない事なんです。都会のみなさん自分に置き換えてみてください。近所の家に上がり込んで小1時間も話せます?逆に呼べます?今はこんなコミュニケーション絶対しないですよね?でもコレが普通なんです。

で、月に一回この集落で、何軒かの家で集落外から人を呼ぼうという取り組みです。町おこしみたいな、そんな感じです。

もともとは静岡のどこかで『縁側カフェ』みたいな名前で、同じようなルールで家の縁側に座ってお茶飲むみたいな町おこしを知ったのがきっかけみたいですが、新潟の山奥の家には『縁側』はほぼありません。冬は雪がメートル単位で降りますので、そういう造りの家は見かけません。あるとしたら、二階なのに出入り用のドアがある家です。そんくらい積もります。あ、ちなみに月一開催と言っても1.2月あたりは天候によって中止になります💦雪凄い時は来ないで下さいって、、。

そして、この企画では発起人の『うち』と『山帰来』さんの他に数件のお宅が受け入れをしており、各家でお茶とお茶菓子を用意して待っています。コレも面白くて家ごとに特色あるので、ハシゴしても全然飽きません。郷土料理や手作りパン、クッキー、コーヒー、紅茶、果物。飲食のおもてなしだけでも楽しめるのですが、家の中にお邪魔する事によって、その家の雰囲気も味わえます。築100年以上のお宅のぶっとい柱を触れたり、ガチの建具屋さんのうちも覗けますし、農家も多いので産直(むしろココが産地)の野菜やお米も購入できたり、、。あと冬はかまくら作って中で火鉢を用意してくれるお宅もありました。

うちの実家は農家ではないですし、築年数も浅いですが、冬は薪ストーブが室内を暖め、DIYオタクの父が作ったベランダや家具が家中に配置され、「米より小麦粉のが安い!」という理由で僕たちを米食ではなくパン食で育てあげた母が作る年季の入ったパンやピザ、シーズン毎に家のあちこちを改装、塗装しておもてなし度を上げる姉と猫がやってます。猫は気まぐれなんで居たり居なかったりですが。

まあまあアレな人達ですが、僕も同じ血通ってるんで、同類です。分かる人には分かっちゃいますね。

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こんな取り組みですが、ここまでの山奥に人来るの?と思ったのは僕だけでは無いと思います。

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ですが、、、

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開始から3年、始めは確かに少なかったそうですが、地元新聞紙、FacebookなどのSNS、地方テレビなどにも取り上げられた結果、最近では、、、

多い回で100人以上の人達が来るらしいです。1日で。正確には数時間で。

あまりに多いんで『待ち』も出るそうです。

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、、聞いた時ちょっと引きました。

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「それもう店じゃん、、。」

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この取り組みに興味がある方が口コミで広がり、常連になり、毎月楽しみに来ている方も多いようです。

そんな事を続けてきたのですが、一つ問題が。

訪問する人達が増える一方で受け入れる家が増える事は無いのです。

当たり前です。受け入れるお宅は数少ない集落の中から数件ですが、皆さん高齢の方も多く、準備も大変です。来てもらえるのは嬉しいでしょうが、キャパってもんがあります。体力的にもしんどいですし、あまりにも大変だと「ちょっともう無理!」ってなってしまうのも仕方のない事。

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そこで考えたのが、集落から出て行ったりして住む人が居なくなった『空き家』をリフォームして、新しくお茶のみの受け入れ場所にしてみては?という考え。

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これもたまたまでてきた話なんですが、確かにこの近所の『空き家』って、もったいないんです。好きな人には目がキラキラするような魅力的な家がいっぱい

その手始めに築150年以上(持ち主も正確な築年数は分からないらしい)の古民家を改装する事に。

改装と言っても安全面だけは保証できるようにプロに頼み、それ以外は自前でやっちゃうという強硬手段。これも僕の家族っぽいです。

その作業を続ける中でやっぱり課題なのが『費用』です。いくら自前でやるにしても、最低限の設備は必要になります。トイレなんかは絶対必要ですので合併浄化槽の取り付けや、そのままでは危ない箇所を、減築する必要もあります。

何するにもお金がかかります。ただでさえ古い家、さらに何年も人が住んでいなかった家ですから、そこからちゃんと人を呼べるレベルまで持ってくのは結構大変です。

そこで次に考えたのが『クラウドファンディング』です。分かりやすく言うと『お金集め』なんですが、この方法がいくつかあり、小額からそこそこの金額まで選べます。さらに、寄付的なものから、バック(モノや体験の購入)のあるものもあり、自分の考えで好きなプランが選べます。

詳しくはこちらに載ってます。

https://readyfor.jp/projects/takao-ochanomisanpo

僕の説明で不十分なところも、問い合わせも出来ますので興味のある方はぜひご確認ください。

この企画は将来的には民泊としても機能出来る様に計画中です。現在『住む』事はハードル高い山奥ですが、『遊び』に行くにはものすごく良いところです。車の移動で30分圏内にキャンプ場、温泉、スキー場、田舎体験施設、酒蔵、ワイン工房、などなどが有り、今時期はすぐ近くの山で山菜取りもできます。天気の良い日の夜は星空が近距離で眺めますし、冬は雪景色がまた絶景です。

ちょっとした休みや、旅行に出かけるのはとても良いところです。

そんなうちの家族が取り組む【クラウドファンディング】時期が時期だけに外に出にくかったり、動く事に消極的になりがちですが、この騒ぎの先にある楽しみの一つとして、参加してみるのはいかがですか?

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